よくある相談Q&A

交通事故の死亡慰謝料の相場は?【弁護士が解説】

執筆者
弁護士 西村裕一

弁護士法人デイライト法律事務所 北九州オフィス所長、パートナー弁護士

所属 / 福岡県弁護士会  

保有資格 / 弁護士

専門領域 / 個人分野:交通事故 法人分野:企業顧問(労働問題)   


弁護士の回答

死亡時の慰謝料は、被害者の立場(一家の支柱の場合、母親・配偶者の場合、その他)によって定額化されており、その金額を目安にして個別事情を踏まえて判断されています。

 

死亡慰謝料とは

解説する男性のイメージイラスト死亡慰謝料は、交通事故により被害者が亡くなった場合に、被害者自身の精神的苦痛に対して支払われるものです。

したがって、遺族は、被害者本人の死亡慰謝料を相続して、加害者側に請求する死亡慰謝料を請求することになります。

また、遺族は、被害者が亡くなったことについて、近親者として固有の慰謝料を請求することができます。

弊所の近親者慰謝料が認められた解決事例は、こちらをご覧ください。

 

 

裁判基準における死亡慰謝料

赤い本「民事交通事故訴訟 損害賠償額算定基準」(2020年版)

東京地裁の実務に基づいた賠償額の基準が示されており、参考になる判例が掲載されています。

裁判実務では、この赤い本の基準を前提に賠償の算定が行われています。

  • 一家の支柱の場合 2800万円
  • 母親・配偶者の場合 2500万円
  • その他 2000万円~2500万円

裁判例のイメージイラスト一家の支柱とは、被害者家族の家計が被害者の収入によって生活をしている場合です。

一家の支柱に準ずる場合とは、家事の中心である主婦、養育を必要とする子を持つ母親、独身であるものの高齢者の父母や幼い兄弟姉妹、子を扶養または仕送りをしている人をいいます。

「その他」とは、独身の男女、子供、幼児を言います。

上記の金額は、死亡慰謝料の総額、近親者慰謝料の固有の慰謝料分(民法711条)も含まれています。

 

青本「交通事故損害額算定基準」25訂番

算定基準とその解説を中心に、全国の参考となる裁判例が掲載されています。

  • 一家の支柱の場合 2700万円から3100万円
  • 一家の支柱に準ずる場合  2400万円から2700万円
  • その他の場合 2000万円から2500万円

上記の金額には、近親者固有の慰謝料(民法711条)も含まれています。

 

 

自賠責保険における死亡慰謝料

以下の金額は、自賠責保険に賠償金を請求した場合の基準です。

遺族として慰謝料を請求できるのは、被害者の父母(養父母を含む)、配偶者及び子(養子、認知した子及び胎児を含む)です。

例えば、妻と子が1人いる夫が死亡した場合、自賠責保険の基準では、計算式は以下のようになります。

計算式 400万円 + 650万円 + 200万円 = 1250万円

※2020年4月1日以降の交通事故については、上記金額となりますが、2020年3月31日以前の交通事故の場合、被害者本人の慰謝料は350万円となります。

 

 

慰謝料が増額される事由

以下のような事情がある場合には、死亡慰謝料は増額されることがあります。

事故の態様が悪質
加害者の無免許、酒酔い運転、著しいスピード違反、信号無視、ひき逃げなど事故の態様が悪質な場合
事故後の加害者の態度
加害者が事故原因を認めない、事故原因を被害者へ転嫁する、事故現場で被害者を罵倒する、脅迫まがいの言動、通夜・葬儀へ参列しないなど、加害者の態度に問題がある場合
被害者に特別な事情がある場合
負傷した部位及びその程度、入通院期間、年齢・性別・職業・既婚未婚の別・社会的地位、資産・収入・生活程度、家庭内における地位・扶養関係などが考慮されます。

上記のような事情がある場合には、個別事案に応じて、上記の裁判基準の死亡慰謝料金額から、2~3割ほど増額される可能性があります。

 

 

その他の賠償項目について

死亡事故の場合、死亡慰謝料以外にも、死亡逸失利益や葬儀費用など請求すべき損害費目が多数あります。

死亡慰謝料以外の損害項目について詳しくはこちらをご覧ください。

また、以下のページでは、弊所の死亡事故のご遺族へのサポートについて説明させていただいておりますのでご覧ください。

 

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執筆者
弁護士 西村裕一

弁護士法人デイライト法律事務所 北九州オフィス所長、パートナー弁護士

所属 / 福岡県弁護士会  

保有資格 / 弁護士

専門領域 / 個人分野:交通事故 法人分野:企業顧問(労働問題)   

実績紹介 / 交通事故の相談件数年間300件超え(2019年実績)を誇るデイライ

ト法律事務所のパートナー弁護士であり、北九州オフィスの所長を務める。

交通事故をめぐる問題に関して、NHK、KBCなどのメデイアへの取材実績があ

り、弁護士向けのセミナー講師としても活動。


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