よくある相談Q&A

後遺障害が非該当。不服があるときはどうする?【弁護士が解説】

執筆者
弁護士 西村裕一

弁護士法人デイライト法律事務所 北九州オフィス所長、パートナー弁護士

所属 / 福岡県弁護士会  

保有資格 / 弁護士

専門領域 / 個人分野:交通事故 法人分野:企業顧問(労働問題)   


後遺障害申請の結果についての質問です。

後遺障害の申請をしましたが非該当になりました。

この結果に不服があるときはどうすればよいのですか?

弁護士の回答

後遺障害等級認定の結果に不満があるときは、異議申立てをすることができます。

 

交通事故の後遺障害等級認定への不服

後遺障害の結果は、後遺障害の審査の結果が記載された表紙が1枚と認定の理由が記載された「別紙」で知ることができます。

後遺障害の認定の結果とその理由に納得できない場合には、自賠責保険に対して、異議申立をすることができます。

異議申立をすることで、後遺障害の認定を再度審査してもらうことができます。

 

 

異議申立ての方法

異議申立ての申請は、異議がある内容をまとめた異議申立書や新たな証拠を添付して申立することになります。

後遺障害の申請の時に既に提出している書類に関しては、必須の書類ではありません。

事前認定で後遺障害等級認定を申請したとき

事前認定とは、後遺障害の申請を保険会社に依頼した場合の後遺障害の申請方法です。

事前認定についてはこちらをご覧ください。

異議申し立てをする場合においても、相手保険会社を通じて行うことは可能です。

ただし、相手保険会社の場合、どれほど親身になって申立をしてくれるかは疑問です。

事前認定の後に、被害者自身が異議申立を行うことも可能です。

ただし、有効な異議申立を行うには専門的な知識が必要であり、手間と多大な労力を要することになります。

したがって、被害者側で異議申立をするのであれば、弁護士のアドバイスをもらうか、弁護士に依頼して申請されることをお勧めします。

 

被害者請求で後遺障害等級認定を申請したとき

被害者請求で後遺障害等級認定を申請したときは、加害者の加入する自賠責保険会社へ異議申立ての申請をします。

 

必要となる書類

異議申立書は、各保険会社に備えてあります。

異議申立書に、申立人、被害者名、異議申立の主旨、添付する資料名などを記入して、資料を添えて提出します。

また、支払請求書兼支払指図書という書面も提出する必要があります。

当事務所の異議申立により認定が覆った事例については、以下をご覧ください。


 

審査先

後遺障害の認定をする損害保険料率算定機構・自賠責損害調査センター事務所で審査されます。

審査される過程で、医療調査が必要になった場合には、被害者に同意書の提出を求められることがあります。

こうした場合、審査機関において、直接、医療機関に医療照会を行い情報収集がなされることになります。

 

異議申立ての回答

回答は、異議申立てを申請者へ通知されます。

加害者の加入する任意自動車保険会社へ異議申立てをしたとき
⇒任意自動車保険会社から回答があります。
加害者の加入する自賠責保険会社へ異議申立てをしたとき
⇒自賠責保険会社から直接回答があります。

 

 

異議申立てのポイント

1度目の後遺障害の審査と異議申立の審査は、同じ損害保険料率算定機構で行われます。

したがって、1度目の後遺障害申請と同じ資料で同じ主張をしても認定は覆りません。

認定を覆すには、新たな証拠に基づき、新たな主張を行う必要があります。

 

認定結果の理由を調べる

損害保険料率算定機構からの認定結果が記載されている通知文書とその理由が記載されている「別紙」を見て、結果が出た理由を調べます。

 

新たな資料を添付する

異議申立てをするときは、等級認定申請の際に添付した資料とは別の新たな資料を添付します。

例えば、以下のような資料が考えられます。

 

主治医または別医師の意見書

医者の解説イメージイラスト後遺障害に認定されるには、医学的な根拠が重要となります。

体の痛みや動かしづらさの原因が、医学的に説明できるか、あるいは、証明できるか等について、医師の意見書があれば、認定にあたって有利な証拠となり得ます。

 

未提出または新たに撮影したレントゲン、CT、MRIの画像等の検査資料

レントゲン後遺障害認定において、画像所見があるかどうかは重要です。

画像に異常が見られる場合には、その異常が痛みや体の動かしづらさの原因となっている可能性があるため、後遺障害認定に有利な証拠となり得ます。

ただし、その画像の異常が交通事故を原因とするものであることは、別途説明しなければなりません。

 

刑事記録

 実況見分調書や供述調書などが挙げられます。

実況見分調書とは、事故の状況を詳細に記載したもので、警察官が作成するものです。

人身事故の届け出をしていない場合には、物件報告書という簡略化したものしか作成されませんので、事故でケガをして後遺障害や過失割合などで争いになりそうな場合には、人身事故の届け出をした方がよいでしょう。

刑事記録は、加害者が不起訴の場合や刑が確定した場合、検察庁へ閲覧、謄写の申請が可能です。

ただし、全ての範囲の刑事記録が開示されるわけではなく、捜査機関において、開示可能な資料が開示されることになります。

 

被害者の陳述書

事故の状況、治療の経過、現在の症状、後遺障害の日常生活・就労への影響等を記載した被害者の陳述書も後遺障害認定にあたって有利な証拠となりえます。

 

 

異議申立ての結果に不服があるとき

弁護士西村裕一異議申立ての結果に不服のあるときは、再度異議を申立てることは可能です。

消滅時効にかからない限り、異議申立ての回数に制限はありません。

異議申立てについては、上記のとおり理由の検証と新たな資料の収集が不可欠です。

したがって、やみくもに何度も異議申立をしても認定は覆りません。

専門家である弁護士によるサポートを受けるべきでしょう。

また、異議申立の結果に不服な場合には、結果が妥当なものなのかどうか自体を審査してもらうために自賠責保険・共済紛争処理機構に申立をすることも考えられます。

後遺障害の認定についてお困りの方は是非一度ご相談ください。

弁護士へのご相談はこちらからどうぞ

 

当事務所の解決事例はこちらをご覧ください。

 

 

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執筆者
弁護士 西村裕一

弁護士法人デイライト法律事務所 北九州オフィス所長、パートナー弁護士

所属 / 福岡県弁護士会  

保有資格 / 弁護士

専門領域 / 個人分野:交通事故 法人分野:企業顧問(労働問題)   

実績紹介 / 交通事故の相談件数年間300件超え(2019年実績)を誇るデイライ

ト法律事務所のパートナー弁護士であり、北九州オフィスの所長を務める。

交通事故をめぐる問題に関して、NHK、KBCなどのメデイアへの取材実績があ

り、弁護士向けのセミナー講師としても活動。


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